UTMB2016 出発から受付(選手登録)まで

2016年8月26日~29日に開催されたULTRA-TRAIL DU MONT-BLANC ウルトラトレイル・デュ・モンブラン「略称UTMB」に出場してきました。

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↓ UTMB® 2016 - Best of 2016 edition



UTMBとは、毎年8月末に、ヨーロッパアルプスの最高峰モンブランを取り巻くフランス、スイス、イタリアの3カ国にまたがる山岳路(トレイル)を走るトレイルランニングレース。

2003年にボレッティ夫妻が創設し、翌年以降、参加希望者が殺到したこともあり、順次レースが追加され、現在はUTMBを筆頭に5つのレースが同じ時期に開催されています。

①UTMB
世界中のトレイルランナーの憧れの100マイルレース。170km。累積標高差10000m。
②CCC
100km。累積標高差6100m
③TDS
119km。累積標高差7400m
④OCC
55km。累積標高差3500m
⑤PTL
290km。累積標高差26000m。チームレース。

(以上、いずれも2016の情報)

定員・人気が高いのが、①UTMBと②CCCで、過去2年間の間に、世界各地で行われているトレイルランニングレースを完走し、必要なポイントを取得しなければエントリーできません。ちなみに①UTMBは9ポイント。

9ポイントのイメージですが、トレイルレースは距離だけでなく累積標高差(要は登る高さの合計)も難易度に関わってきます。
おおよそですが、
①160km以上のトレイルレースを2回、50kmのレースを1回完走、
②100kmを2回、70kmを1回、
③160kmを1回、100kmを1回、70kmを1回、
完走すると、エントリーに必要な9ポイントが得られます。

私の場合は、
①2015年のUTMF(170km)4ポイント、
②2015年のOSJ氷ノ山(70km)2ポイント、
③2014年のおんたけ(100km)3ポイント、
の合計9ポイントでエントリー。
2015年の氷ノ山はUTMFが終わって約1か月後の大会で、UTMBにエントリーするためのポイントを獲得するために、あえて無理に走った大会でした。

要は、出場している選手は、ロングレースに関し、それなりの実績のある選手ばかりだということです。

2016年のUTMBは、2015年12月16日から1月5日までのエントリー受付期間を経て、例年通り、定員を上回る応募があったため、抽選が行われました。

UTMBの当選率は5割程度と言われていますが、運よく初めてのエントリーで当選することが出来ました。


・・・・・・・・・
2009年11月29日、午後10時からNHKBSハイビジョンで放送された「激走モンブラン!」が、今に続くトレイルランニングブームの出発点だったと言われています。

私にとっては、初めて神戸マラソンに出場し、6時間以上もかけて、泣きながらゴールした年でした。
当時、トレイルランニングなるものの存在も知らず、そのNHKの番組は、当然リアルタイムでは見ていません。

しかし、紆余曲折を経て、トレイルランニングを始め、DVDがあると聞き、2009年のレースが収められた「激走モンブラン!166km山岳レース」と「激走モンブラン2011」の2枚を買ってみました。

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テレビに映し出された映像は、まさに夢の風景。
美しいとしか言いようが無いヨーロッパアルプスの絶景の中を、世界各国から集まったランナーが走っています。

スタート・ゴール地点となるシャモニーの街は、応援の人々で埋め尽くされ、エイドステーションが置かれた街々も老若男女が繰り出し、応援する人々までもが輝いて見える。

オリンピックのようなエリートランナー・トップランナーの争いは勿論魅力的ですが、共感を呼ぶのは、様々な事情を抱えた一般のランナーがチャレンジし、歩いてでも最後までたどり着くところ。

主役は選手を含めた、関わる人全員。

あーこんな世界もあるんだと驚き、漠然とした憧れの気持ちを感じたのを今でも思い出します。

(「激走モンブラン!」は今は絶版らしい。)


・・・・・・
8月23日、フランスへ向けて出発。今回は初めての参加ということもあり、万が一何かあったときに(急なコース変更など)に、周囲に日本人がいた方が情報が入ってきやすいと考えて、ツアーに申し込みました(要は語学に自信がない)。

とりあえず申し込んだ時点では成田発着のツアーしかなく、一番良さそうだった松永絋明さんの名前が入ったツアーに。

なので、関西に住んでいながら一旦成田へ飛び、成田からドバイ、ジュネーブ空港、バスでシャモニーという行程となりました。

午後2時過ぎ伊丹発、成田行きの飛行機に乗り、午後4時前に成田着。
ツアーの集合が午後7時。
午後9時20分発のエミレーツに乗り、約10時間のフライトでドバイ。

ツアーなので、座席が選択できず、通路側が割り当てられなかった私は、ドバイに着いた時点ですでに疲労困憊。

なお、エミレーツは、たまたまかもしれませんが、預け荷物の20kg、手荷物の1個7kgの制限がかなり厳格でした。
心配性で沢山装備を準備していた私は荷物が重く、ある程度は大丈夫かなと少々重量オーバーだったため、成田でかなり焦りました(荷物の入れ替えもさせられ、立山ツアーで知り合ったAさんに一部荷物を預かってもらい、事なきを得た)。
出来れば追加料金(とても高い)は払いたくないですよね。
帰りは31kgでもパーフェクトと言われましたが。。


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ドバイ空港に、ドバイ時間午前3時に到着。

私が成田から飛んできた飛行機の3時間後に関空を離陸して飛んできた友人夫婦と合流。
とても元気そう。
ドバイからは同じ飛行機です。

関西の方は、当然の話ですが、関空からが良いです。
成田まで行き、また西に向かって飛んだ私は、余計なフライトと成田での待ちで、精神的にもお尻的にも相当疲れました。

更に、ドバイ空港での次のフライトまでの待ち時間が5時間半!

トランジットが長いこともあって航空会社からバウチャーを貰えたので、空港で友人たちとハンバーガー・ピザを食べて過ごしました。。

ちなみに、ドバイとの時差は5時間。ここで時計を5時間戻しました。

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ドバイ発が午前8時30分。
ドバイから約6時間のフライトを経て、やっとこジュネーブ空港到着。
スイス時間午後1時半くらい。

ドバイとジュネーブの時差は2時間。
また時計を2時間戻します。

結局家を出てから何時間経ってジュネーヴに着いたんやろう。
身体と頭、ぼーっとしてきます。

↓ ジュネーヴ空港快晴!

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ジュネーヴ空港からは、ツアーがチャーターしていたバス。

先月レンタカーで走ったばかりの高速道路が懐かしい。

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車窓からの景色。

日本の山とはやっぱり違いますよねー。

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約1時間15分を経て、宿泊するホテルに到着。

ホテルは「メルキュールシャモニーセンター」

トリップアドバイザーなどでかなり調べましたが、評価が割れており、どうなのかなーと思っていましたが、まったく問題無かったです。

事前の情報では、部屋に冷蔵庫が無いことがわかっていましたが、湯沸かしポットも無いと書かれているレビューもあり、それは困るので、海外の電圧でも使える湯沸かしポットをわざわざ購入して持っていきました(こういう理由で荷物が重たくなっていく)。

立地は駅近で、シャモニーのどこにも歩いて行けます。
UTMBの受付、スタートゲート、エギーユ・デュ・ミディ、ブレヴァン、スーパー、いずれも徒歩5分~10分圏内。かなり便利。

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暖房器具はありましたが、空調(エアコン)はなく、暑い場合は窓を開けるしかありません。
UTMBに出場する人は、ほとんどホテルにおらず、寝るだけですし、清潔でリーズナブルであれば、どこでもいいように思います。


↓ダブルルームのシングルユース(追加料金7万円。。)。

レース前後を自分のペースで過ごさなければなりませんので、全く知らない人との相部屋は避けておくのが無難だと思います(気の置けない仲間ならもちろん可)。

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結局湯沸かしポットはありました。

金庫もあります。

ビールが飲みたい私としては、冷蔵庫がやはり欲しかった。
水もジュースも帰るまで常温で飲むことに。
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洗面室もまずまず清潔。シャンプー、石鹸はありました。

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荷開けして、レース受付に持っていく装備を準備していると(受付では装備チェックがあるので、レースに持っていくザック、装備を全て持参しなければなりません)、別バスでシャモニー入りしてきた友人夫婦も到着したと連絡が入り(彼らも同じホテルを執念で取ってくれました)、さっそく3人で受付(選手登録)会場のスポーツセンターへ歩いて向かいました。

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これから何回も書くことになるのかもしれませんが、今年のUTMBは、基本的にすごく暑かったんです。

↓大会本部から直前に送られてきたメール。

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数えきれないくらい繰り返し見てきたDVDのUTMBはどれも寒そうだった。。。

スーツケースの中は、ダウンジャケット2枚、レインウェア2パターン(薄くて軽いものと重くても嵐に耐えられるもの)、手袋はテムレスを含め薄さ・防水も考え4セット、ニット帽、ホッカイロ4枚など、防寒対策グッズばかり入れていました。

涙ぐましい準備と投資、ほとんど功を奏さず!!



向こうの空気は乾燥しており、じりじりと暑い。

湿度タップリの日本の夏とは違った暑さでした。


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しかし、快晴であることはやはり嬉しい。

UTMBは、悪天候で、中止になったり、正規のコースが走れず、微妙にコース変更がされたり、コースそのものが変えられてしまう(100kmの代替レースに変更など)ことも過去に何度もあったのですが、どうやら今年は当初から設定されている正規ルートが走れそうだということで、ウキウキしていました。

せっかく行くのですから、きちんと100マイルに挑戦したいですよね。

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↓ UTMBのFBページをフォローしておくと、順次情報が流れてきます。

受付は、選手は皆同じことを考えるようで、混雑する時間帯があります。

やっぱり前々日か、前日の午前中には選手登録を済ませておきたいという選手心理。

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↓ Mercredi(水曜日)の17hごろに選手登録会場に到着しました。

やっぱり並んでますねー。

建物の中に入ってからも列は続くのですが、結局、受付にたどり着くまでに並んでいた時間は40分くらい、100m~150mくらいの列だったかな。

日焼け止めを持って行かなかったので首すじがジリジリ。

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日本のレースのように事前に受付票が送られてくるのではありません。

国と名前を言って、パスポートを見せます。

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すると、スタッフが1枚の紙をプリントアウトし、選手に渡してくれます。

必携装備のリストで、その中からランダムに4つの装備が指定されています。

指定された装備をザックから出し、次のブースのスタッフに見せて確認してもらい、サインをもらいます。

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私の場合は、携帯電話、サバイバルシート、フード付きレインジャケット、防寒用長袖ミッドレイヤーでした。

フード付きレインジャケットは、私のが準備したのはノースフェイスの「ストライクトレイルフーディ」だったのですが、いわゆる薄すぎ(ペラペラ)で、スタッフの表情が厳しくなり、顔はジャパニーズスマイル、心はドキドキでした(結局問題無かった)。

最後は、「ま、いっか」的な対応で良かったです。

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↓ 装備チェックが終わると、手首にレースごとに色分けされた輪っかを付けられます。

レースが終わるまで絶対に外さないこと、スープなどに浸けてしまいがちなので注意してねと言われました。

あと、ザックにもタグが装着されました。

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↓受け付けを終えると、写真撮影ブースがあり、無料で写真を撮ってもらえます。

メールアドレスを打ち込むと、送られてきます。

打ち込むのはメールアドレスだけですので、まぁColumbiaに個人情報を取られるとか考えなくて良いでしょう。

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友人たちも、サポートのためのバスパスの手続きなどを済ませ、受付終了~~。

45分くらいで全てが終わったかな。

列に並んだ時間も含めると、1時間半くらい。

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↓ 選手登録をするとサポーターがエイドに入るためのサポーターチケットが貰えます。

厳密にバーコードで管理されており、ひとりのランナーに対してひとりのサポータしかエイドに入れません。

また、友人に聞いたところによると、予想到着時刻より大幅に前倒ししてエイドに入ることは出来なかったようです(ギリギリまで入れてくれなかったとのこと)。

ちなみに、今年のUTMBでランナーのサポートが可能だったエイドは、コンタミーヌ、クールマイユール、シャンペ湖、トリアン、バロルシーヌの5か所のみでした。

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選手登録会場から、沢山のブースが出ている会場までアルヴ川沿いを散歩。手に持っている黄色い袋は、クールマイユール行き荷物預け用のバッグです。

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川沿いは、世界各地で行われているトレイルランニングレースの紹介ブース。

先月、個人的にアイガーウルトラトレイルの一部を走ったばかりだったので、パンフレットを貰っておきました。

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UTMBのオフィシャルグッズは、人気のものは早めに行かないと売り切れるという噂があり、とりあえずオフィシャルグッズだけは買っておきました。

結局翌日、翌々日もブースには行きましたが、確かに、サイズの無いものは着いた日から出てきていたようです。

私はTシャツ、帽子、バイザーなど実用的なものだけを購入しました。

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↓ 夕食は、事前に友人たちが調べてきてくれていたアルヴ川沿いのピッツェリアへ。

私の場合、走る前にも飲むチームに属しています。

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手洗いに行こうとホテルに立ち入ったら、同じくUTMBに出場のIさんにばったり会って、お互いびっくり。健闘を誓いあう。

しかし、さすが、いいホテル泊まってるなぁ。。




食後、スタートゲートを見に行こうとほろ酔いでパルマ広場に向かってふらふらとお散歩。

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既に先行するレース(PTL、TDS)はスタートしており、UTMB、CCCの受付もこの日から始まっていますので、街は、ランナーと関係者でざわついています。

皆楽しそう。

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スタートゲートが見えてきたときは、さすがに感慨深いものがありました。

あれか~!


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翌々日には、装備を身に纏ってここに立つのだな~。

選手登録を済ませているのに、不思議と現実感がない。

まだ他人事というか、当事者になり切れていない自分がいました。

自分がこの舞台に立ったんだという実感は、結局、スタートの30秒前に大会のテーマ曲である「コンクエスト・オブ・パラダイス」が流れ、自然と涙がこぼれてきたときでした。


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丁度TDSのトップ選手が帰ってくる時間帯で、すごい人だかりになっていました。

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↓スタートゲートのすぐ裏のサンミシェル教会。

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↓ 表彰式会場は、ゲートからすぐのところに。

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↓ ま、お約束ですわな。

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↓ 移動で疲れていたこともあり、9時過ぎにはホテルに戻り、参加賞Tシャツにゼッケンを置いてみたりしてから、10時半には就寝。

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スーパーは閉まっており、ビールもワインも調達出来なかったのが残念なシャモニーの初日の夜でした。


by suyama4168 | 2016-09-04 15:53 | トレラン大会 | Comments(0)