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UTMB2016 レース当日(クールマイユールまで)

いよいよUTMB2016スタート!

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コースは↓のように、フランスのシャモニーをスタートし、イタリア、スイスとモンブランの周囲を一周して再びシャモニーに戻ってくる100マイル(約170km)のレースです。

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地図だけでは、現実感もイメージも湧きません。そもそも地名の発音が分かりません。。

出発する少し前から、表記を日本語に変えてみたり、カタカナにしてみたり、標高差、累積標高差、区間累積標高差、区間距離、関門時刻などを計算してみたり、要注意区間をチェックしたり、自分なりの準備をしていました。


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・・・・・・・

午後6時。拍手と歓声の中、スタート。

1、2kmは、道の両サイドの幾重もの観客に迎えられながら、シャモニーの街中を、何とも言えない高揚感の中走り抜けます。

絶対帰ってくるぞ~

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2kmを過ぎたくらいから、徐々に道が拡がり、選手間の間隔も少し余裕が出てきます。

さっきスタート地点で別れた友人たちも、走りながら無事に見つけることが出来、いよいよ、旅が始まりを感じます。

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シャモニーの街中を抜けると、暫く森の中のトレイル。

細かなアップダウンはありますが、走れる程度のもの。

皆、結構なスピードで走っています。

私は先は長いし、マイペース。

再び舗装路に戻り、

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あっという間に最初のエイドLes Houches(レズーシュ 7.9km)到着。

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先はまだ160km以上あるのに、何故だ??

周囲の選手は、なんだか皆、殺気立ってます。

フルマラソンの給水場所並み。

スルーしていく選手も多数。

DVDで見た感じと違う~~~

最初の方の関門が特に厳しい(2つ目の関門 Les Contamines コンタミーヌ、3つ目の関門 La Balmeバルム)こともあり、周囲の選手はDVDで見て想像していた感じとは違って、結構ハイペースで走ってます。

自分も他の選手の気迫に押されて、↓のよく分からない写真しか撮れてない。

このエイドの次は、13km先のSaint-Gervais(サン ジェルヴェ 21km)。

これからひと山超えるので、ボトルに水を入れてもらいました。

エイドにいた時間、2分程度。

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ここでいきなりトラブル。

ボトルのチューブ紛失!

吸っても吸っても出てこないと思ったら、さっきのエイドで蓋を外した際に、外れて落としてきたみたい。。。orz....

↓ 本来あるべき姿

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↓ 現場で確認した姿
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まだスタートしたばかりなのに、これから1回1回、蓋を回して外して飲まんとあかんのか~と自分の不運さを呪いました。

もう1本同タイプのボトルがあるので、そちらをメインに使い、無くなったら中身を入れ替えるとか、ザックの中のボトル(ロック式ボトル)と入れ替える、とかいろいろと考えましたが、前者は面倒、後者は吸い口の青チューブを外すと水がこぼれてザック内がびしょびしょになりそう、付けたままだとザックに入らない。

結局、アンテナのように青チューブをザックの一番上から天に向かって出した状態でクールマイユールまで走る羽目になってしまいました。

途中で、「ザックから出ているチューブは何?」と外国人から聞かれる始末。

170kmのレースとなってくると、いろいろあります


そういえば、ボトルの件で落ち込みながら歩いているところで、私設エイドがあり、おにぎりを頂いたことを思い出しました。「おにぎりありますよ~」と日本語で配ってらっしゃいました。有名ですよね。ありがとうございました。

周囲の日本人選手と、「おにぎり貰えましたね~、頑張りましょう」、と声を掛け合う。



↓ 最初の山、Le Delevretへの取り付き。このような渋滞は一瞬だけでした。

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しばらく広い林道。

最初の山は、まだまだ始まったばかりで、いつも序の口的な書かれ方をしていますが、一気に760m上がりますので、摩耶山以上の高さ。結構キツかった。

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↓ 途中、牧場の中?のような道を気持ちよく走ります。

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最初の山、Le Delevretを登り切ったら、Saint-Gervaisサンジェルヴェまでは、いわゆる激下り。

スキー場の上級コースかと思うような傾斜を、周囲に合わせて結構なペースで下りて行かなければなりません。

外国人は上りが早くて、下りが遅いと聞いていましたが、少なくとも、私の周りは、上りも下りも速かったです。(単に自分が遅いだけ)

事前の情報収集で、前半のSaint-Gervaisサンジェルヴェまでの下り、Les Chapieuxシャピューまでの下り、後半のフェレ峠を登り切った後の20km以上続く下りは、足になるべく負担をかけないように大事に下ると決めていたので、なるべくソフトに下りるよう心がけました。

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私くらいのペースですと、Saint-Gervaisサンジェルヴェに到着する前に日が暮れてしまいます。

ライトは、エイドの明るいところでザックから取り出すのが一番効率的ですし、物を落とす心配も無いので、出来れば暗い道端では出したくない。

周囲の選手もなかなかライトを出さずに粘って走っていましたが、さすがに足元が見えなくなってきて、立ち止まってライトを取り出している選手があちこちに現れます。

私はUTMFの教訓で、途中でライトを取り出す可能性があると思っており、ザックを下ろさずにヘッドライトが出せるよう準備しておいたため、立ち止まることなくライトを装着することができました。

↓ こんな暗い中、ライトを付けずに走っている選手も。路面はガレてますので、捻挫が怖いです。

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気が遠くなるほど下って、

↓ やっと街に出てきたときは嬉しかった!

夜の9時ごろというのに、大賑わいのお祭り状態。

沢山の方が出迎えてくださっていました。

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最初の関門のあるエイド、Saint-Gervaisサンジェルヴェ(21km)に到着。

関門時刻は22時のところ、21時06分に到着。

到着時には54分の余裕があると思いきや、エイドでゆっくりすると、すぐに貯金が無くなってしまいます。

結構頑張って走ったつもりでしたが、1時間の余裕が作れないというのは、レースのレベルが高いのと、自分の上りが遅いのと両方が理由でしょうな。

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ここのエイドでは初めて固形物を取る。といってもオレンジのみ。サラミ、チーズ、パンなど、ありましたが、申し訳ありませんが、見た目から食べる気が起きない。水の補充だけは、次のエイドまでの距離と標高差を考え、少し多めに行いました。

エイドにいた時間は5分程度。

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Saint-Gervaisからは夜間走行になり、カメラを取り出すこともなく、淡々と走ります。しばらくエイドの写真ばかり。。

次のエイドは、10km先のLes Contamines コンタミーヌ。

Saint-GervaisサンジェルヴェからLes Contamines コンタミーヌの区間は、上り傾斜ですが、それほどきつい傾斜ではなく、足元もテクニカルでもないのでそこそこ走れます。

こういうところで時間と距離を稼いでおかなきゃなと、ジョグで進んでいきました。



↓ そしてやっとたどり着いたLes Contamines コンタミーヌ。

30.7km地点のこのエイドで関門時刻に間に合わず、脱落する選手が例年20%~30%いると聞いており、まずは絶対にここで引っかかりたくないと思いながら走っていました。

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関門時刻は午前0時のところ、午後11時丁度に到着。

貯金は1時間のまま(結構頑張ったはずなのに。。)

エイドは、結局どのエイドも雑多な雰囲気で、日本のレースのように、ほっとする感じがしません。

エイドで準備されている飲食物も、どのエイドもほぼ同じ。

楽しみ感、ワクワク感は余りありませんので、エイドを楽しみにそこまで頑張ろうという気持ちになれないのが日本のレースと違うところかな。

「区切り」程度にしか感じられないのがつらいところ。

10分程度で出発。

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Les Contamines コンタミーヌを出ると、いよいよボンノム峠への延々と続く登りが始まります。

真っ暗な中、月明りと選手のライトで、何となく山の輪郭が分かるのですが、UTMBの特徴は、これから進んでいくトレイルが、ず~~~っと先まで見通せること。

ふと見上げると、はるか彼方までライトの明りが点々と揺らぎながら続いているのが見えます。

これは日本では決して見ることができない光景で、もうあんなところまで行っているのか!という驚きと同時に、あそこまで行かなきゃならなんのか~という絶望感に苛まれます。

UTMBは、山の大きさが日本のレースとは違いすぎる、全く別物、と出場した誰もが言いますが、私も出場して、身体の芯まで理解できました。

登っても登っても登っても登っても、いくら登っても、たどり着いたらまだまだ先まで、ず~~~~っと先までライトが続いています。

先のことを考える余裕などなく、とにかく、目の前の一歩を出していくこと。

一歩一歩と思いながら進んでいくしかありません。

よく無心になるといいますが、きつ過ぎて無心になれませんでした。

キツイ、辛い、キツイ、辛いという言葉が心全体に充満。

↓ そしてやっとたどり着いたのが四つ目のエイド、La Balme(バルム)38.8km。

関門時刻は、午前2時。到着したのは午前1時6分。

なかなか1時間の貯金が作れない。

まだ全体の1/4いってない。

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↓ 標高が上がり、寒くなってきており、ここで上着を着る選手多数。

15分程度は休んだかな。

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辛すぎて記憶が飛んでますが、なんとかボンノム峠をクリアし、延々と下ってLes Chapieuxシャピュー(49.4km)に到着。

ここの下りは走りやすくて、上りで抜かされた何百人かのうちの、数十人は抜き返せたような記憶もある。

関門時刻は、午前5時15分、到着は午前3時52分。

後半の日記に出てくる予定のHさんと出会いました。「須山さん、何でこんなところにいるんですか~?もっと前でしょう?」と言われましたが、「いやいや、いっぱいいっぱいです。こんなもんですよ~」と答えました。

知り合いに出会うと嬉しいもので、自分も頑張ろうと思えます。

ここのエイドは、次のエイド(Lac Conbal(コンバル湖)65.8km)まで16km、間にCol de la Seigneセーニュ峠、Col des Pyramides Calcairesピラミドカルケールという二つの大きな山を越えねばならないからか、エイドを出る際に装備チェックがありました。

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↓ 何をチェックされたか忘れましたが、全選手同じ物のチェックで、防寒関係の装備だったような記憶。

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Les Chapieuxシャピューを出ると、セーニュ峠。前半の山場。

DVDでは、鏑木さんが走って頂上にたどり着き、そのまま走って下っていく映像を何度も見てきた訳ですが、その映像の場所に行きつくまで、どれだけ長く、しんどい道のりがあったことか!

Les Chapieuxシャピューのエイドを出た後、しばらくはひたすら舗装路を進みます。体感的には5kmくらい。

真っ暗の中、舗装路の上りをひたすら進むので単調。眠くなりがち。

進んでいくにつれて、いよいよこれから登っていく山が見えてくる。

取り付くと、つづら折りのトレイルを延々と登って行く訳ですが、ここで見えるヘッドランプの明かりは、心の底から絶望感を呼び起こします。

果てしない。。。。。

私のイメージでは、三宮から六甲山を眺め、山の高さと大きさを2倍にして、ガーデンテラスまでヘッドライトが続いているようなイメージ(六甲付近の方限定)?

折れないためには、顔を上げないこと(笑)

ここもひたすら一歩一歩。

↓ 夜が明けてきて、幻想的。頂上はすぐそこに見えるのに、、

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↓ たどり着いたら明るい! 短そうで遠い。遠く見えて本当に遠い。


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↓ やっと着いた。セーニュ峠!(59.7km)

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ここからイタリアに入ります。

ボンジョールノ!

気が遠くなるほどの距離を登ってきましたので、下れるのが嬉しい!

遠くに雲海!

周囲の選手も感動していました。

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やった~下り~と思って、勢いよく下っていくと、すぐに下り終わっちゃう。

↓ そして、昨年から追加された?Col des Pyramides Calcairesピラミドカルケールの登り。

ガレガレの浮石。

超厚底のホカオネオネを履いている私は、足を捻りやすく、捻挫が怖いですので慎重に。

走り(歩き)にくい!!!

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でも、どちらを向いても絶景。

明るくなってきて、周囲を見渡すことが出来るようになると、気持ちは上がってきます。

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↓ どこが最高点だったのか思い出せないのですが、とにかくすごいところを走り下りていきます。

こんなとこ2000人も走らせる~~!?というくらい不安定な路面。

ず~~っと浮石の上!

テクニカルな路面が大嫌いな私は、勘弁してくれよ~、と思いながら、とにかく前の選手に付いていきました。

ここ、シングルトラックなので、流れに乗って行くことを余儀なくされるのです。

横に避けると、延々と後ろに選手が続いてますので、何十人にも抜かれ、いつ再び走り始められるか分かりません。

ここは歯を食いしばって付いていくしかない。

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↓ 浮石だらけの急こう配の箇所を気が遠くなりながら、下りていくと、ようやくトレイルが普通に。

それまでは、とにかく数歩先までの足元しか見る余裕がありませんでしたが、ようやく周囲の景色を再び楽しめるように。

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↓ これを下りきったところがコンバル湿原やな~と思いながら、ひたすら下る。

結局3kmくらいの下ったかな?

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やっとついたLac Conbal(コンバル湖)65.8km。

既に、相当やり切った感があるのですが、まだ半分にも達していない。。。

ここの関門時刻は、午前10時。到着時刻は午前8時37分。

朝日がまぶしい。

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↓ 10分程度休んですぐ出発。コンバル湿原の始まり。この時間帯にここを走れるのは幸せ。

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↓ 束の間の平地を楽しむ。

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↓ 風がなく穏やかだったため、コース横の湖面が鏡に。

わざわざコースを離れて、湖の向こう側まで行って景色を見てみる。

周囲の選手は、あいつはどこへ行くんだという顔をしていましたが、この景色を見ないで行くのは勿体無さすぎる!

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↓ 平地の休息はあっという間に終わり、Arete du Mont-Favre モンファーブルに取りつく。

ここは460mUP。

断面図ではそれほど大きな山には見えないのですが、それまでに過酷な67kmの上り下りを走ってきた身体に堪えます。

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↓ でも、ただここの区間、天気がいいのもあって、夢のような景色が360度。

この景色が身体を押し上げてくれます。

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↓ やっと見えてきた!


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そして、Arete du Mont-Favre モンファーブル(70.1km)にいよいよ到着。

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イタリア側から見たモンブランは、フランス側から見るモンブランと違って、男性的でした。

私はイタリア側から見るモンブランの方が好みかな。

夢のような絶景の中、本当に夢だったUTMBを走れている~と幸せをかみしめる。

日本人ガイドさん?がいらっしゃったので、しばらく佇み、山を見ながら贅沢にも案内をして頂けました。

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↓ さぁいよいよ、ここから先は、クールマイユールまで下りが続きます。

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↓ 多少上りもありますが、走れるトレイル。

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↓ こんな中を走れるなら、70kmを超えてても、走る元気が湧いて出てきますし、走れる自分に酔いしれることができます。

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↓ 嬉しそう。一時的に元気。

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↓ クールマイユールの手前のエイド、Col Checrouit- Maison Vieille 75km。

セーニュ峠までは順位が下がる一方だったのですが、セーニュ峠を過ぎてからは、徐々に順位が上がり始めました。リタイアする選手もいたでしょうし、下りでは結構選手を抜くこともできました。

ここの区間は、めちゃめちゃ走れました。

キツイだけで、痛くなかったのですよね~。膝も痛くなければ、足裏も痛くない。筋肉痛もそんなに感じない。

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このエイドの次が、いよいよCourmayeur クールマイユール 78.8km で、エイド間距離が3.8km。断面図で見る限り、普通に下り。

すぐ着くやろうと、ちょっと油断してました~~

ここの区間、右上にゴンドラが走っている下の、普段使われていないようにも見えるシングルトラックの砂道を、延々と行っては戻り、行っては戻りと10~15mの幅の中でつづら折りを下りていくのですが、砂が舞っているうえ、あまりにも勾配がきついうえにテクニカルで、選手間の距離が詰まっており、前腿でブレーキをかけながら下りて行かないといけません。

景色は遠い下の方に街が見えるだけですし、前後のプレッシャー、勾配のきつさ、そして時刻が正午近くになり、気温は30度を超えてきて、砂塵の中、風の通らないトレイルということで、非常に辛かった。

ゴンドラに乗って下りたい。。。。

↓ もう嫌だ!と何回思ったかわかりませんが、シングルトラックで、とにかく選手が詰まっていますので、我慢して下りていくしかありません。

この景色が見えてきたときの安堵感と言ったら!

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↓ でも、下りたらすぐエイドと思っていたら、そこそこ走らされます。

街を走るのは新鮮。

でもはやくエイドが来てほしい。

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↓ 何となくあれかなというのが見えてきたときに、友人のR子さんの顔が見えた!

並走しながら、サポートのTくんは選手ゾーンで待っていると教えてくれました。

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ここは、さすがに、応援の数も一番でした。

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Courmayeur クールマイユール 78.8km 到着。 関門時刻は午後1時15分。到着時刻は、午前11時38分。

貯金は約1時間半。

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↓ デポバッグは、エイドに入る道に、ゼッケン順に括り付けてありました。

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↓ やっと着いた~、何とかここまで来れた~!

シャモニーから、わざわざイタリアのクールマイユールまで、ざわざざサポートのために早起きして来てくれているのに、たどり着けなかったらどうしようという不安がずっとあったですが、申し訳ない事態にはならなくて良かったという安堵。

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選手エリアに入ると、サポートのTくんが待っていてくれました(エイドには、サポートパスを持っている人、選手一人につき1名しか入れません)。

外は30度を超えているのに、選手エリアは冷房が入っておらず、しかも選手とサポートでごった返しており、座る隙間も探さないと見つからないほど。

2階は、純粋な選手ゾーンで選手しか入れない(サポートも不可)のですが、2階は広々としていました。

T君は、おにぎりを握って待っていてくれましたが、相当頑張らないと食べられない感じがして、申し訳ないと言って無理をしないことにしました。

湯を沸かして待ってくれていたのに、暑くて味噌汁も入らず、うどんも入らず。。

エイドは水かコーラしかなく、それ以外の冷たい飲み物(オレンジジュースとか)をお願いしておけばよかった。。

結局50分過ごしたのですが、着替え、GPS時計の充電、ジェルの補充、ライトのバッテリー替え、フルーツの缶詰2缶、煎餅を食べたことくらいしか思い出せない。

ほか、何をしたかな。

失敗は、靴下を脱ぎ、足裏の手入れをし、せっかくデポバッグに入れていた靴下と靴の交換をしなかったこと。

これが後々に効いてくるのでした。。

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Tくんには、着いたらすぐにGPS時計の充電とライトのバッテリー交換をお願いしていましたが、結局他のことに必死で時計の充電は忘れ、ライトのバッテリー交換は外し方が分からず(笑 ペツルのNAOは、初めての人には難しい?)、結局自分で外して渡すことに。

でも、サポートは、特に何かをしてくれなくてもいいんです。

ただそこで待っていてくれている人がいるということが選手にとっては心の拠りどころとなる。

いるのといないのとでは比較出来ません。

本当にありがとう!

2人の顔を見れただけで、元気になれました。


中チューブの取れたボトル↑が映っていますが、Tくんに持って帰って貰い、ここからはR子さんの持っていた普通のペットボトルを貰って走ることにしました。。

数千円するボトルから普通のペットボトルへ。。

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170kmのレースだと、1時間程度の貯金しか無いと、まとまった仮眠も出来ず、ずっと関門に追われていると感じながら走っていました。

結局エイドのものは見た目も味も身体が受け付けず、カロリーは自分の持つジェルとグミだけでしたが、途中でジェルも飲もうとしただけで嘔吐感が出てきますので、ジェルも思うように取れず、グミと、エイドで貰うコーラだけで進んでいました。

このエネルギーの取れなさが、上りで苦戦した理由だと思います。

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(後半へ続く)


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by suyama4168 | 2016-09-17 12:55 | トレラン大会 | Comments(0)

神戸の旧居留地で弁護士事務所(かがやき法律事務所)を経営。トレイルランニングもしますが、最近は山や河川敷などをゆっくり走ってます。ウルトラマラソン100km6回完走、トレイルランニングUTMB、UTMF完走。


by suyama4168