「松の司」の松瀬酒造さんの酒蔵見学に行ってきました

先週半ばの1月24日、滋賀県蒲生郡竜王町にある、「松の司」で有名な松瀬酒造さんにお邪魔させて頂きました。


一昨年、昨年と新聞報道もされていたある民事事件の弁護団のご縁で、ご依頼者のご紹介で実現(松瀬酒造さんは事件とは何の関係もありません。単に酒飲みの弁護団だっただけです。)。


ご依頼者、ご依頼者の友人、大阪弁護士会の重鎮、私の4名でお伺いしました。


普段は松瀬酒造さんは、酒蔵見学は原則として受け付けておられないようですので、とても貴重な経験をさせて頂きました。


当日は、松瀬社長直々に近江八幡駅までお迎えに来て下さり、恐縮でした。


車で15分ほどで、到着。

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日本酒好きの方ならファンも多いですよね。

「松の司」。

たまたまお土産に頂いてから、あの味が忘れらない自分がおりました。

その話が弁護団会議の後の居酒屋で出たこともあり、今回の訪問となったのです。


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松瀬酒造さんは、万延元年(1860年)創業の老舗。

杜氏は石田敬三さん。

環境意識が高く、原料米への取り組みにこだわりを持っておられます。

以下松瀬酒造ホームページより引用。(HPがとても美しいです。)

取り組みの先に目指すもの
日本酒は原料となる米と水そして、微生物の働きによって成り立っています。特にお米に関しては近年の環境意識の高まりなどもあって、少しずつ無農薬や無化学肥料栽培の方向へシフトしつつあるのではないでしょうか。
特に滋賀県は環境意識が高く、古くは有機リン入りの合成洗剤がはびこる中、民間を基点にした「粉せっけん運動」が起こったことにもあるように、母なる琵琶湖を守りゆこうという意識が県民一人ひとりに根強くあるようです。2001年には「環境こだわり農産物」の認証制度を設け、農薬・化学肥料を従来の半分以下にする取り組みや、濁水防止啓発活動などを通し、琵琶湖に流れる水の浄化に力を入れています。

ここにしかない味わいを求めて
弊社は、1988年から地元竜王町、そして兵庫県旧東条町(全て特A地区)で主に山田錦の契約栽培を始動し、1992年からは、より上品(エレガント)な味わいを求めて、全ての原料米を契約栽培による生産に切り替えました。契約農家の方々を通して2002年産より全ての契約農場に「環境こだわり農産物認証」取得し、2003年産より栽培期間中無農薬・無化学肥料栽培米に取り組んでおります。このお米は【AZOLLA(アゾラ)】シリーズに使用しています。
冬期湛水・不耕起栽培
生物多様性やCOP10などの単語が新聞をにぎわし始めた2010年からは、冬期湛水・不耕起栽培という年間を通して無農薬・無化学肥料栽培となる新たな農法にも取り組んでいただいています。この農法は稲刈り取り後、田んぼに水を張ることで微生物の繁殖を促し、食物連鎖の働きにより本来自然界で形成される生態系を再形成することが分かってきています。
また、光合成による水の浄化などの作用もあり絶滅危惧種が発見されたとの報告も各地でされています。

優良な圃場の追求
このような環境にも配慮した取り組みは単に商品の差別化というだけでなく、次世代へ残す優良な圃場を追求することが、この土地でしか味わえない美味しさとなり、お米が美味しいという事は竜王町の自然環境も素晴らしいということにつながって行きます。それは、この土地に感謝するという気持ちとなり、次世代へ繋いで行くことになるのではないでしょうか。

引用終わり。

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松瀬社長直々に、酒造りの工程を教えて頂きました。

念入りに手洗い・消毒をした後、麹室に入れて頂き、蒸米の味見をさせて頂いたり、酒母作りのお部屋を覗かせて頂いたり。

蔵内は、昭和初期からの柱、梁とモダンな色合いのタンクが融合しており、とても雰囲気が良かったです。

美しく、隅々までクリーン。

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働いておられる方が口々に挨拶して下さるのですが、清々しくて素晴らしかったです。


このような方々に造られたお酒は美味しいに決まっていると思います。


酒は生き物ですから。


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松瀬酒造さんは、ほぼ8割を地元竜王町、残りを兵庫県東条の山田錦を使用されているそうです。

山田錦を始めとする酒造好適米は普段食べるお米より、粒が大きいそう。

タンパク質や脂肪が少なくて吸水が速いのが特徴。

食べても一般米のように美味しいかと言われるとそうでも無いとのことでした。

粒が大きいので穂も高く、倒れやすいので育てるのも難しいお米なんだそうです。

これを精米して酒造りに使用します。

40%以上磨くと「吟醸」と呼ばれ、50%以上磨くと「大吟醸」と呼ばれるわけですが、確かに社長の手から頂いたお米は思っていた以上に小さく、しかし一粒一粒がしっかりしていて、意思を持っていそうにすら感じました。

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蔵の上部にも上がらせて頂けました。


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見学後は、社長による解説、苦労話、質疑応答タイムの後、利き酒をさせて頂きました。

やはり酒造りは、米、水、人なのですねぇ。

山田錦といえば、兵庫県の吉川や東条なのですが、大手のメーカーが村ごと契約しており、昔はなかなか売ってもらえなかったといったエピソードを聞かせて頂きました。

質問は、山田錦は食べたら美味しいのか、自分の蔵のお酒以外でこれはというお酒は何か、酒造りは寒冷地が向いているのか、日本酒はワインのように熟成させるのはどうなのか、開栓後すぐに飲むのが良いのか、社長は目を瞑って飲んだら全ての銘柄を当てられるか等々(笑)

社長は1本1本、お酒の解説をなさっただけで、値段のことは一切触れず。

ただ、ご一緒したH社長は、もう何十年も「松の司」以外飲んでいないそうで、右の3本は、超高価なお酒だとこっそり教えてくださいました。

特に一番右のは海外用のスペシャルなもので、ラベルもまだ貼られていないレアすぎるものです。

左から順番に、ほぼ全部捨てることなく頂いてまいりました。

正直、どれも美味しいのですが、やはり少しずつ味が違っていて、一番右まで行った後、また一番左に戻ったら全然味が違うことに驚き。

生酒と火入れ酒ですと、普段の私は生酒が好きなのですが、右の3本と生酒(左の4本)の中では一番左が一番私好みでした。

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小売りをされていると思い込んで行ったのですが、見学を原則的に受け付けていらっしゃらないのであれば、小売りはありませんよねー。。

残念。

少数精鋭で酒造りをなさっており、常時小売りをするのはなかなか難しいんですとおっしゃっていました。

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見学後は、安土の料亭でお食事を頂いたのですが、利き酒の終わりに、持ち込みで持っていきますので、どれか2本選んでくださいと言われ、迷わず右の2本を指名させて頂いたのでした(贅沢すぎる)。

杜氏の石田敬三さんもお忙しい時期なのに、帰り際にわざわざ出てきてくださり、恐縮しきりでした。

お忙しいところご案内頂きました松瀬社長様、杜氏の石田敬三様、ご紹介いただきましたHさん及びH社長、ご一緒させていただきましたT先生、本当にありがとうございました。

また大阪地裁近くの例の店に飲みに行きましょう。


※ 帰宅後、キンドルで漫画の「夏子の酒」を買い求めたのは言うまでもありません。


by suyama4168 | 2018-01-27 16:59 | 弁護士の日常 | Comments(0)