UTMF2018 ウルトラトレイル・マウントフジ2018(当日編 スタートからA4精進湖民宿村まで)

前日編からの続き)

2018年4月27日(金)から3日間にわたって開催されたウルトラトレイル・マウントフジ2018(UTMF)。

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レース当日は御殿場のホテルを出て、午後0時過ぎに出て、午後1時過ぎに、タクシーで無事富士山こどもの国に到着することが出来ました。

大会のシャトルバスを利用した方は、スタート会場からすぐの駐車場で降車出来たようですが、シャトルバス以外の型は、通常の駐車場から徒歩で会場まで行かねばなりません。

何も荷物を持っていなければ15分くらいで着いたかもしれませんが、ゲートから会場までは結構な坂で、大きくて重たいキャリーケースと、ザックを担いで歩くのは少々大変でした。


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(大会HPより)


事前に大会サイトで入場証が発行されており、選手は無料で入場できます。

入場証は、ゲートで確認されました。

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汗ばんできたころにようやく会場に到着。

選手が思い思いに準備をしています。

私の到着はかなり遅い方だったと思われます。


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会場は芝生の広場になっており、好きな場所で待機することが出来ます。


前日に受付を済ませており、計測チップやゼッケンの装着も済ませていましたので、特にすることもなく、最後の装備確認とエネルギー補給(サンドウィッチなど)をした他は、会場をブラブラしたり、トイレに行ったりした後、荷物を預け。


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スタートゲートでは、やっぱり写真を撮りたいですよね。


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私、天気予報を直前まで見ていて、↑の半袖にアームウォーマーで走り出す予定にしていたのですが、当日、スタート時刻が近づくにつれて、どんどん雲と風が出てきて肌寒くなり、荷物を預ける直前に長袖に変更。


肌寒い。ウィンドまで着る。


↓ 結構皆着てますよね。


まあ、何気に標高912mですから、六甲最高峰とほとんど同じ標高です(どうしても六甲基準。。)。そう考えると、肌寒いのも当たり前か。


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選手が並び始めてからも、のんびりしたもんです。


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選手の中に入っていったところで、14時30分となり、開会式が始まりました。


例年の司会の方がハイテンションで煽り、


副実行委員長の福田六花先生のライブがあり、


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実行委員長鏑木さんの挨拶があり、


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名誉実行委員長の三浦雄一郎さんのご挨拶。


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丁度、知り合いの選手Mさんと出会ったので、一緒に待機。

Mさんは数年前に知り合い、タフに色々な大会に出場されておられます。

私がUTMB2016に出た際にはCCCに出られており、私が出る大会には必ず選手かボラでいらっしゃる。

これが終わったら5/19、20の「弘法大師の道2018」に出ると仰っていました。。すごいです。

UTMF終わってすぐ比叡山ITRに出た人もいたし、知り合いは皆おかしい。

私は回復に2か月はかかるでしょう。。


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UTMBの場合、テーマ曲のヴァンゲリスの「Conquest of paradise」が流れ、感情が高ぶり、涙が流れたりしたものですが、今回はいたく淡々としていました。

そういえば、何故かマラソンの解説者の増田明美さんが来られていました。

(ちなみに私は、マラソンの解説は、男子は金哲彦さん、女子は増田明美さんが好きです。)

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■スタート(こどもの国~(W1)粟倉15km

スタートから、(W1)粟倉までは、緩い下りの林道。

歩かなければならないほどの上りはほぼ無し。

気持ちよく走っていけますが、徐々に身体も温まってきて、ジャケットを脱ぐために立ち止まる選手もちらほら。

最初から着ないで走るという選択肢もありましたね。

この区間は飛ばさないと決めていたので、会話が出来る程度の速度で進みました。

UTMF2015のときは、トレイルへの入り口で渋滞するのが分かっていたので、最初結構飛ばしましたが、今年は30kmありますからね。その間にある程度ばらけて、周囲とペースが合ってくると思っていました。

先は長く、100mileは他人との戦いではありませんので、とにかくマイペース。


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■(W1)粟倉15km~(A1)富士宮22km

粟倉では水だけ補給。

スタートでは500mlしか持って出ていませんでしたが、15kmで100ml程度しか減らず、あと7km分、500mlのボトルを再度一杯にしてすぐに出発。

粟倉を出ると、ほどなく、懐かしの鉄塔下作業道。

断面図では平坦に見えますが、細かなそこそこの傾斜のアップダウンが続きます。

↓ そこそこの傾斜がありますので、そこそこの渋滞は起こります。

ずっと走り続けるより、ちょっと渋滞でゆっくりするのもまた良し。

シングルトラックなので、抜くことは容易ではありません。

ここで無理に進んでいく選手もちらほらいましたが、先は長いですし、ここで焦る必要も無いだろうと思いながら、自分と同じペースの選手の後ろを走っていきます(要はずっと前後の選手が同じ)。

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UTMF2015の際は、この道を逆走したわけですが、こんなに長かったっけな~、と思いながら淡々と進み、(A1)富士宮へ。

オフィシャルエイドで出される食料等一覧

特にどのエイドで何が出されるかまで頭に入れて臨みませんでしたが、UTMF2015ではこの富士宮エイドで富士宮焼きそばがあったような。

今回もあるのかな~と思いながらエイドのテーブルを見ましたが、無し。

どこで何が出るかくらいは頭に入れておくべきで、準備不足でした。


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■(A1)富士宮22km~(A2)麓(50km)

ここから前半の山場、天子山塊に入ります。

途中で夜間走行になりますので、ここでヘッドライトを装着。

ザックからすぐ取り出せるようにしておいたのでスムーズ。

ライトはヘッドライトとハンドライトの2本体制ですが、これまでの経験から、ハンドライトは下りだけ併用予定で基本はヘッドライトのみ。

エイド間距離28kmもあり、その間、水の補給も出来ませんので、持っているボトルにフルに水を入れていきます(500mlの水×3+300mlの白湯)。

ここまでは課題の「胃」も特に問題無し。

(最近は、ロングのレースはいつも胃の問題が起きて、固形物はもちろん、水分も受け付けなくなって戻してしまい、レースを楽しめていなかったので、今回もそれだけが心配でした。)

足もそんなに問題無し。

A1富士宮を出た後もしばらく平坦な道を進んでいき、マイペースで7,8km。

そして、いよいよ天子山塊へ入っていく登山口に至りました。

トレイルに入ると、予想外のぬかるみ。

大会の数日前に大雨が降った影響からでしょうか、すごいぬかるみで、足をつくと15cmは沈んでしまいますので、トレイルの真ん中をそのまま進むことが出来ません。

靴が泥だらけになり、中に泥が入って来るのを覚悟で進むとより早く進めますが、私は嫌ですので、できるだけ泥にはまらないように慎重に。

最初のピークである天子ヶ岳(1330m)までは、約800mの急登。

最初の傾斜はそれほどでもないのですが、やがて壁のように思える傾斜になっていきます。

先は長くてメンタル的にもしんどく、30kmの平坦な道を走ってきてからのリズムの違いもあり辛いです。

結構汗もかいて、序盤で水を使ってしまい、水切れ気味。

↓ 自分の中では一つ目のピークは、すぐに来るはずだったので、勘弁してくれよというくらいの辛さでした。

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天子ヶ岳山頂で小休止。

意外と他の選手の皆さんは山頂を素通りしていきます。

さすがUTMF!

選手のレベルが違いますね(誰でも参加できるのでなく、過去のレースのポイントによる参加資格がある)。

断面図を見ていると、天子ヶ岳にさえ登り切れば、あとはアップダウンはあるものの、がつんとした登りは3つ目の熊森山だけで、ほぼ尾根を水平移動するというイメージでいましたが、、、

UTMF2015のときの苦しい記憶(逆向きですが)が飛んでましたね。

天子ヶ岳から長者ヶ岳、天狗岳、熊森山へと続く稜線は、山と高原地図を今更ながら確認すると、破線のルートで上級者向き。

かなりキツイアップダウンの連続で、ロープ場もあったはず。

コースタイムも3時間弱あります。

残り130kmあると思いながら、水切れ気味の状態で暗がりを進むのは、全然精神的にも肉体的にも楽じゃない。

天子ヶ岳の時点で、A1を出たときに1.5リットル持っていた水が、500mlに減っており、次のエイドまで17kmを500mlと300mlの白湯で行かなければならないというのは、精神的にきつかったです。

水場は期待できないし。

普段から水の消費量が多いので、あと1l持っておくべきでした。

涼しくてもウェアリングによっては汗をかいてしまうんですよね。

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長者ヶ岳から熊森山までは、水切れでリタイアする場合、どこでどう下りるのだろうとか、マイナス思考に陥りながら歩いていました。

途中でMさんが追いついてきて、しばらく一緒に話しながら歩けたのは大きかった。

皆、平気そうに見えるけど、耐えながら頑張っているんだなーと。

3つ目のピーク、熊森山に何時に着いたか分かりませんが、ここに着いた時点で、水無し、白湯が少々という状態でした。

白湯少々で11km!?

また小休止。

小休止すると、体温が下がって寒くなります、

OMMのロータースモッグを取り出して着ると、少し落ち着きました。

入れておいて良かった。

ここでペラペラのレインウェアだけでは低体温症になっていたかもしれません。

山頂にはスタッフとテントがあり、何人かリタイアしている選手がサバイバルシートに包まっていました。

外国の選手でしたが、水が無くなり動けない、止めると言っていました。。。

行けるかなぁ、と思いながら、数分で重い腰をあげ、とにかく一歩一歩進もうとヨロヨロと。

あんまり記憶がありませんが、意外と下り始めてすぐにロード(林道)に出たような。

ロードという人工物に出会うと、何とかなりそう(死なない)という気持ちになりました。

ロードを下る途中で、望外にも湧き水があり、躊躇いなく、水を汲む。

しかし、、実は、その湧き水の手前で、嫌な胸焼けが始まっており、、

喉が渇いているのに、胃がムカムカ。

ごくごく飲むと、間違いなく戻しそう。

まず嫌~な胸焼けがしてきて、あぁ、やっぱり来たかという気分になり、やがて乗物酔いみたいな気持ち悪さ、そして水や食料を受け付けなくなる。

人間、吐くのは心理的抵抗がありますので、少し我慢しながら進むのですが、やがて、我慢も限界になり、前後に選手がいなくなったところで暗がりに入って戻す。

戻すといっても、1回戻すと、2回目からは摂ったものだけが出てくるのですが。

食べ物はそもそも見るのも嫌、匂いも嗅ぎたくないような状態になり、水分ですらすぐ吐いてしまうを繰り返す。

水分が身体に吸収できていませんので、喉は乾くのですが、吸収する前に戻してしまいますので、脱水状態になっていきます。

この苦しみは、味わった人でないと分からないのですが、気力を失わせ、じっとうずくまりたい気持ちにさせられます。

嘔吐感に苦しみながら、延々とロードを下り、やっとのことで(A2)麓エイド(50km)に到着。

到着時刻は0時26分。

前のエイド(富士宮)を出たのが17時39分ですので、7時間弱かかって到着したことになりますね。

順位も656位から934位に落ちており、約300人に抜かれたことになります。

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エイドに着くと、とにかく白湯を飲もうと貰いに行きました。

おそらく真っ白で悲壮な顔をしていたからだと思うのですが、ボラの方も気を使って、湯が湧くとすぐに入れてくれました。

A2(麓)エイドは、まだスタートしてからたった50kmですのに、この胃の状態で果たして行けるのか、いつか回復してくるのか、などと白湯をちびちび飲みながら考えていましたが、結局、私は自分からやめるという選択肢は取れない性格で(あきらめが悪い)、

次のエイドまでは15km、竜ヶ岳さえクリアすれば本栖湖や、と気力を奮い立たせて出発することにしました。

基本100マイルレースは、ゴールを考えたら気が遠くなって心が折れますので、エイドを繋いでいく感覚が大事だと思います。

30分休憩を入れましたが、結局食べ物はオレンジ2ヶのみ。

ベンチに座り、両膝に両肘をついて、下を向き、ひたすらじっとしていた休憩でした。



■(A2)麓(50km)~(A3)本栖湖(65km)

A2(麓)を出たのは深夜0時56分。

記憶が飛んでいます。

何となく平坦なロードを走っていき、途中からトレイルになり、端足峠というところまでは、それなりに頑張って上がっていったような気がします。

暗闇の中、1485mの竜ヶ岳を上っていると思いながら進んでいくわけですが、

登りきった!山頂や!と思った開けたところが、実はまだ全然途中で、前に黒くて大きい山がどか~んと遠くに現れ、選手のライトがポツポツと遥か上に続いているのが見えたときには、ちょっと独り言が涙声になりました。

結局スタートしてからエネルギーを取っていませんので、フラフラの状態で、水をちびちび飲んでは吐く、を繰り返しながらの上りで、意識も朦朧。

暗闇で景色が見える訳でも無かったからかもしれませんが、記憶喚起不能。

STYは竜ヶ岳に上りませんので、だいぶ違うと思われます。

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そういえば、山頂に近づくにつれ、笹に取り囲まれた急斜面を上ったな。

知り合いからは、竜ヶ岳からの眺望は美しいと聞いており、過去のUTMFのDVDでも見たような気もしますが、通り過ぎる時間によっては、残念ながら美しい眺望は楽しめません。

私のときは、月明りに照らされた富士山が、ぼ~っと浮かび上がっていて、幻想的でした。

登り切ったら後は下り。

胃の気持ち悪さは、身体が上下動しない上りより、胃が揺らされる下りの方が辛くなります。

水を一口飲んでは吐く、一口飲んでは吐く、を繰り返しながら、やっと本栖湖畔に辿り着きました。

徐々に夜明けが近づき、辺りは明るくなってきました。

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本栖湖畔に出てから、A3(本栖湖)65kmまでは近そうに見えて実はなかなかエイドに辿り着かないロード区間です。

個人的感覚としては、3~5kmはあったんじゃないかな。

私はずっと歩き続けるというのはしないタイプで、歩いたり走ったりしながら前進。

何とかA3(本栖湖)に辿り着くことが出来ました。

時刻は、午前4時48分。4時間弱かかってますね。

A2(麓)を929位で出た順位は、A3(本栖湖)に986位で到着。

A3(本栖湖)を出た時刻は午前4時57分。

わずか9分の休憩。

エイドの中は暖房が効いているうえ、エイド自体が小さいので選手で溢れており、サウナのようで、食料や選手の臭いを嗅ぐと戻しそうになりますので、トイレだけ行ってすぐに出ざるを得ませんでした。


私が、本栖湖エイド付近に期待していたのは、ジュースの自販機。

観光地なら、ジュースの自販機があるんじゃないか。

水やスポーツドリンクは戻してしまうけど、甘いミルクコーヒーや果物ジュースは、9月の信越五岳のときには何故か飲むことができ、吐かずにいることができたことを覚えており、自販機があることを切望しつつのA3到着だったのです。

(大会では道中の自販機利用は禁止されていません。記載あり。)

A3の建物の前に自販機を見つけたときには、どれだけ嬉しかったことか。

エネルギーが切れて、震える手で小銭を取り出し、ジュースを4本購入。

うち1本をその場で飲み干し、ジュースのペットボトル3本をザックに入れて出発。

(結局それ以降、エイドで出されるものも含め、ゴールまで、水、スポーツドリンクは一滴も飲めず、食べ物は味噌汁1杯以外は一切受け付けず、自販機を見つけてはザックに入れて進むを繰り返すことになります。)

エイドを出るとき、振り返ると丁度夜明けでした。



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■(A3)本栖湖(65km)~(A4)精進湖民宿村(77km)

次のエイドは、A4(精進湖民宿村)77km。

A4(精進湖民宿村)は、事前に送られているドロップバッグがあり、自分で準備している着替えや補給等をすることが出来ます。

まだ距離は半分にも届いていませんが、心理的には一つの折り返し地点。

断面図で見る限り、これまでよりはアップダウンが楽に見える。

A3を出てすぐは、結構な勾配の上りですが、そこを我慢して上がっていくと、周囲も明るくなってきて、糖分も入って、胃のしんどさはあるものの、メンタル上がって来ました。

早朝のすがすがしい空気に包まれており、途中からはいわゆる走れるトレイル。

この辺は普通に走れるまでに快復。

本栖湖を時計回りに巻くように進んでいきます。


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途中で、眺望が開けた展望デッキがあり、他の選手と写真を撮り合い。

皆歓声あげてました。


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やがて現れたパノラマ台。


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こんな天気の中、憧れの舞台であるUTMFを走らせて頂けている自分は幸せ。

チーム仲間に弱音メッセージを送ったり、少し休憩。

ここを素通りするのは勿体ないです。

TVインタビューも受けました。


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パノラマ台を過ぎて、烏帽子岳を抜けた後の記憶がまた飛んでいますが、下りきってロードを少し行くと、A4(精進湖民宿村)77kmが見えてきました。

やっと着いた。。

到着時刻は午前8時13分。



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ボラの方が着く前にゼッケンを確認してドロップバッグを準備して頂いており、着いたときにはすぐにバッグを受け取ることが出来ました。

細かな心遣いが本当にうれしい。

結局スタートしてから、摂取したのは、水とオレンジ2ヶとジュースのペットボトル4本のみ。

ジェル無し(元々持って出ていないし、どうせ無理だし)、エイドでのオレンジ以外の食料補給一切無しで77kmやってきました。

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by suyama4168 | 2018-05-16 19:07 | トレラン大会 | Comments(0)